私の生きる道 (アメリカインディアナ州)

2016年6月 アメリカインディアナ州に移住

ハウスハンティング #1 室内ラドン

アメリカでの家探しがいよいよ山場を迎えつつあるので、
シリーズで書きたいと思います。

冬の間、特にクリスマスホリデーの辺りはわざわざその時期に引っ越しする人は少なく、
新しく売りに出る家は少ないです。
春になるとたくさん出てくると言われていたので、春まで待つかなと思っていたところ、
1月下旬あたりから新しいForSaleの看板があちこちに。
しかも、
「この近所いいね。」
と家族で話していたまさにその近所に一軒と、
理想的な部屋、バストイレの数の家が数軒。

その中で一軒、
築115年の古い家ですがしっかりとした造りで中は部屋数が多くお値段もリーズナブル。
ただ古いので引っ越す前にあちこちリノベートが必要ですが、
それでもお得感ある物件でした。

その物件を2回見学し家族4人とも気に入ったので、売り手にオファーを出しました。
こちらからのオファーにて値切ることができます。
表示価格より値切ってオファーを出したところ、
そこまでは無理、ここまでなら、というカウンターオファーが来ました。
回答期限を迎えても答えを出せず出ず悩んでいたら、さらに売り手が値段を下げて来ました。

私たちはその値段で合意しました。

次のステップはインスペクションです。
専門機関が家のあちこちを検査して不具合がないかを調べます。
そこで問題なければ契約、問題あれば問題箇所を直して価格の見直し、もしくは購入取りやめできます。

結果、パイプの欠損と煙突からの雨水侵入がありました。
これらは大したことなく、
全オーナーの保険で直すことができるみたいでした。

さらに一点、非常に不安になる問題が発覚しました。
結局、この問題の発覚でこの家の購入を取りやめました。

それは、室内ラドンの数値が基準値4pCi/L以下のところ、
この家の数値は倍の8pCi/Lもあったのです。

室内ラドンとは、放射性ガスの一種で室内空気汚染の原因のひとつとなっています。
怖いことに、高濃度のラドンは喫煙につぐ肺がんの原因となることです。

自然界に存在するガスで、自然の屋外濃度(4〜5程度)では問題ありませんが、
気密度の高い室内ではラドン濃度が高くなります。
日本でももちろん、世界中で存在するガスです。

倍の数値とは非常に高いとしか言いようがありません。
それだけその家の気密度が高くしっかりとした造りなんだということでしょうが、
目に見えない健康被害の可能性に強い不安を覚えました。

対策としては、換気装置を取り付けること。
自然界に存在するガスなので、要はその家にしっかり換気装置があるか、
もしくは隙間だらけの家で濃度がたまたま低いか、という問題です。

換気装置で解決できるならと再び行先明るくなりましたが、
全オーナーが換気装置の全額支払いを拒んでいるらしく、また悩みました。
インスペクションの結果を受けて、一旦異常値が出た以上は全オーナーは換気装置をつける必要があります。
それほど高いものではなく、私たちもその家が本当に好きなら自分で払って購入という手もあるのですが…。
今ひとつ納得いかない…。

そこで、今回のオファーは取りやめて、もう数件、別の物件も見学することにしました。

ちなみにこの室内ラドンの検査はオプションで、
主人がたまたまオプション追加で頼んだ項目でした。
この検査をせずに購入を決めていたら、と考えると怖くなりました。

つづく